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LAST SHOW

パルコ劇場。席=Y列18
長塚圭史さんの演出ではパルコ劇場は4回目。
(関連では5作目?)
初回は「マイロックンロールスター」
この作品がとても面白かったので現在の阿佐ヶ谷スパイダースファンに到る。
次の「ウィートーマス」はただただグロいシーンの感想しかなく英国のブラックユーモアというものがちょっと理解できなかった。その次の「ピローマン」は同じマクドナーさんだったので斜に構えて観劇していたけど予想外の感動作に思わず涙腺が緩んでしまった。(あとは脚色をされた夜叉ケ池。)
こう見ると、結構行っているなあ。
さて今回のラストショーは2時間公演という久しぶりに短い時間の中でもいつものようなバイオレンス混じりのイヤ〜な世界に引き込まれる。特に中盤までは。

北村有起哉さんは前のバイオレンスのイメージがあるのでドヨ〜ンとみていたら、今回の役は心優しい普通の制作会社のサラリーマン(石川琢哉)でした。新鮮。永作博美さんは子役時代を経て今はちょっと落ち目の女優で琢哉の妻役(美弥子)。風間杜夫さんは琢哉が小さい頃に離縁した実の父親役(勝哉)。主役級はこの3人。まわりを固める俳優さんがこれまた凄い。動物博愛者に古田新太さん(渡部)や琢哉と同僚のカメラマン(中島)に中山祐一郎さん。んで、ビックリ仰天な役どころの市川しんぺーさんといった豪華メンバー。
はじめは父と息子の愛憎劇なのだけど、衝撃的な結末をむかえる。
私が見ている限りで今回のようなコメディ要素が濃い作品ははじめてで、いつもと雰囲気が違う作品ではあったが、結果的に好きな作品になったかも。
ホントにこの方の手がける作品で大笑いしたのは初めてでした。
違った意味で衝撃を受けました。また見たいなあ。
詳しくはココを観てください〜LAST SHOW




捨てペットを育てている渡部のインタビュー番組を琢哉が進行しているとき、中島は渡部がただの博愛主義者ではなく、真の姿を映すべく本来のドキュメンタリー撮りを強行に遂行しようとする。
琢哉はディレクターとして自分の撮りたい作品が撮れない葛藤にもがき、会社を辞めようとするが、妻の美弥子が琢哉のためにAVもどきに出演しようとする事を知り、渡部のドキュメントを撮る覚悟を決める。そんな折、美弥子が留守を守っているときに男が侵入してきた。不審がる美弥子に琢哉の父を名乗る勝哉は不穏な空気を匂わせながらも饒舌に美弥子を信用させる。そして琢哉に打ち明けていない妊娠を勝哉に話す。そんな時に琢哉が仕事から帰宅し、勝哉の再会を喜ぶ。琢哉の幸せを確信した勝哉は不意に美弥子の腹を数回殴り、事情を把握できない琢哉をも気絶させる。
琢哉をある場所へ幽閉した勝哉が戻ってきた時に丁度気がついた美弥子は勝哉を非難するが勝哉は琢哉から美弥子を放すためと諭す。
そんな時に中島と渡部がドキュメンタリーのインタビューを撮りに家にやってきた。渡部は子役時代から無類の美弥子ファンな為に嬉々としてしてインタビューに応じる。美弥子は機会を見て渡部に助けを求めるが勝哉に気が付かれ、逆境に追い込まれる。勝哉の提案の基、扮装させた渡部が美弥子に暴行させるビデオを撮る計画が練られるが、中島と揉め、勝哉は誤って中島を刺してしまう。呆然とする渡部に対し、勝哉は包丁を向けながら計画を実行させる。そこに自力で脱出した琢哉が危機一髪の所で勝哉と渡部を殴り倒す。中島も気が付き、勝哉をドレッサーに閉じこめ、一息ついたとき美弥子は渡部の持ってきた犬の下半身がなくなっているのに気が付く。渡部が起き出し、愛がある故に食するカニバリズムであることを認め、自分の母親も食したことを語りだす。驚愕する琢哉達を後目に残りの犬を食しだした。中島がビデオで撮りだす。ドレッサーから勝哉が這い出し、再び琢哉の偽善者ぶりに悪態や怒号を吐きながら、美弥子を押さえつけ、渡部に食することを強要する。
渡部が美弥子に刃物をむけたとき美弥子の下半身が膨らみ、ニュルっと人間が生まれる(これがしんぺーちゃんだ!)。事情を飲み込めない(客席も)出演者に、非常事態を察して出てきた美弥子の赤子ときかせ、渡部と勝哉に説教をたれる。一方的に説教した後、水子だからとWCの水(!)で逝ってしまう。
客観的に自分を指摘された勝哉は琢哉に自分の過去を打ち明けた後、自殺してしまう。途方に暮れる琢哉に渡部がナイフを差し出す。琢哉はゆっくりと勝哉の死体に味をつけはじめる。

なんて、改めて書いてみると本当に衝撃的な作品ですが、ワタシ役のしんぺーちゃんに救われました。全てに関しシュールではあるけれどここだけ別な配色がなされていて、一気に会場の空気が変わった気がしました。
長塚圭史さんの全ての作品を拝見している訳ではないですけど、ホントに今まで作品とはちょっと違った味になったなあ・・・と。彼の作品は観た後もムクムクと何かが心の中で蠢いている感じがあるので怖い怖い言いながらも結局観ちゃうのですが、今回もそれは残っていますね。見終わって直ぐは全部しんぺーちゃんが持って行った様な感はあるのですが、その後のムクムク感はそれ以外の事に関してで、淡々とした流れの中に本当に強烈なものがある作品だなあと感心しました。
by keronana | 2005-07-08 22:49 | 芝居/舞台


主に映画と観劇の感想


by keronana

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