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労働者M

bunkamuraシアターコクーン
1階F列1番
演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
労働者M
主演:堤真一、小泉今日子他

ケラ作品はこれまでに何回か見たことがあるけど、大概が難解なストーリー。
例に違わず、今回の劇も難解だった。
いや、「超」難解であった。

言うなれば、ケラ作品を2部同時上映ならぬ上演。
そう、時空を違えたまったく異なる作品が二つ並んでいるわけ。

しかも一つの物語だけでも過去現在未来といった時の流れではなく、現在→過去と時間もミキシング。それが二作品織り交ぜながら上演しているんだもの。
難解でないはずはないのだ。



二作品のうち、ABと分けてみよう。
Aは近未来。
ゼリグ(堤真一)とよばれる少年は父親の自殺により、母親の無理心中に巻き込まれるが運良く生還。しかし8年後に目覚めたゼリグは医者の言葉のまま革命の渦に巻き込まれる。行く行くは革命グループのリーダーとまで上り詰めた。
突然来襲した土星との宇宙戦争の果てに勝利した地球人は自由を勝ち取るための市民革命と安全な生活権のために自由を奪い労働させる収容所との間でなおもまた火花が飛び散る。
ゼリグは自由を奪う悪の権化である収容所を爆破しようと潜り込む。そこにはかつての医者リュカ(小泉今日子)が幹部となって君臨していた。
そこに、戦いに敗れた遺体とも見分けがつかぬ土星人をも混合させた最終戦争へと突入する。

Bはあるお悩み相談室。
自殺をする人間がかけてくるお悩み相談室。
悩みを聞きながら商売に持ちかけるという阿漕な会社。そこで繰り広げられる殺伐とした人間模様。そもそもそこの従業員はかつては相談をしていた側の人間であった。そこで一人の従業員が自殺を図ってから歯車が狂いだす。



ね?
内容を読んでいるだけも難解でしょ?
keroの文章が悪いって?
これが万華鏡のようにくるくると場面が変わるのだから余計に左脳が溶けて来た。右脳で感じる舞台なのか!と思わずにはいられない。
パンフでケラは喜劇が行われている間にも悲劇は一方で起こっている。その平均化を描きたいと。確かにそれを描きたかったんだなというのは分かる。
ただ、二つのストーリーが最終的に合わさるのではなく、それぞれで終結してしまっているのでkeroの頭の中ではパニックを起こしていたのだ。
起承転結ではなく、起承起承結みたいな流れ。
ええ~~~!?
それで終りなの~~?って。

ケラのことなので随所に笑いの場面があり、アドリブ王の松尾スズキも出演していたので終始笑いは絶えなかったのだけど。
でもやはり難解でした。
脳みそ柔らかくして観なきゃ駄目かなー?
by keronana | 2006-02-17 22:10 | 芝居/舞台


主に映画と観劇の感想


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